7/24、準決勝2試合を視聴した。
春季大会ベスト4(=Aシード)の3校と、習志野にコールド負けしたためCシードとなった専大松戸のカードだ。
Aシードだった銚子商業がそこにいないことが「悔しい」などという感傷的視点ではなく、何処に『差があったのか』という視点で、気付いた点を調べて確認しながらの視聴だった。
まず、春の銚子商業の勝ち上がり(日程)と、投手起用を振り返る。
1回戦 千葉学芸
4/23(土)飯島完投
2回戦 流通経済柏
4/24(日)先発:関根(7回)、同点に追いついた8回から飯島投入
3回戦 暁星国際
4/29(金)飯島7失点完投(延長10回)
*その日の第3試合が雨天順延となり、翌日4/30に予定されていた準々決勝が1日延びた。
準々決勝 習志野
5/1(日)先発:関根(8回)、紫藤(1回)
準決勝 木更津総合
5/3(火)飯島完投
決勝 市立船橋
5/4(水)関根(6回)、飯島(3回)
*連戦となったが、夏の決勝とはまるで意味が違う。
分かりやすく言えば、関東大会出場で目的を達成しており「消化試合」とも捉えられる。
久しぶりの頂点という名誉も分かるが、2年生を含めた他の投手に経験を積ませるチャンスだった。
事実、前年の専大松戸は、決勝と関東大会を、夏を見据えた2、3番手投手育成の場と捉え、それを実行した。
関東大会:唯一の1回戦(相手は開催県3位)から登場した銚子商業は、5/21(土)5/22(日)と連戦となった。
2番手関根が不調のため、前日に100球完投した飯島が、まさかの連投となった。
端的に言えば、飯島しか通用する投手がいない状態だったのだ。
課題は、明確だった。
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準決勝出場チームとの『差』
・ 計算できる投手が飯島1人とういう状態で夏を迎えた
・ 春からの新戦力がほば無し。プラスαは『積極走塁』だった。このプラスαは非常に大きいものであったが、緊迫した試合で「試合を動かす=流れを変える」まで練度を上げた状態ではなかった⇒成田戦1盗塁。緊迫した状況になると、ベンチが動けず。
・ 特に、市立船橋(関東大会での大敗)、専大松戸、成田(春・惨敗)は、春の反省を活かし、一からチームを作り直した。銚子商業は「成功体験」を活かそうとした。
この差は大きい。
・ 準決勝出場チームの共通点は、積み上げた上位進出の実績により、他県を含めたシニアチームと深いパイプが存在する。その視点で観た場合、1年生の抜擢および活躍は魔法ではなく必然なのだ。
一例:準々決勝・中央学院、準決勝・拓大紅陵戦で連日に渡り決勝点を上げた、殊勲の1年生
市船橋、拓大紅陵との接戦制し決勝進出 1年生大野七樹が勝ち越し打「絶対打つと」/千葉
7/24(日) 15:36配信
<高校野球千葉大会:市船橋7-5拓大紅陵>◇24日◇準決勝◇ZOZOマリンスタジアム
市船橋が一進一退の攻防を制し、16年以来の決勝進出を決めた。
拓大紅陵が先制すると、すぐに市船橋が逆転、さらに拓大紅陵が追い付く。試合の流れが読めない展開に終止符を打ったのは、1年生の一打だった。
同点で迎えた8回表、無死三塁から、市船橋の大野七樹内野手がインコース低めの直球を中越え適時打で勝ち越し。さらに手堅く犠打で三塁に進め、篠崎大耀外野手(2年)がしぶとくショート前に転がし三塁の大野を迎え入れ、この回、貴重な2点目を挙げた。大野は「絶対打つという気持ちでした。とてもうれしいです」と喜びをかみしめた。
ここぞの強さが持ち味だ。大野は中学時代は佐倉シニアでプレー。20年リトルシニア関東連盟秋季大会では二塁手でベストナインを獲得するなど、守備が武器。市船橋でプレーした兄を慕い同校に入学した。「後ろ重心で、前で打つフォームを教わって、ずっと振り込んできました」と、わずか5カ月で打撃を磨き、大一番での一打につなげた。
大野は「先輩たちと一緒にプレーしているのは楽しい。決勝戦も集中して戦いたい」と、1年生らしくニッコリ笑った。
<コメント>
春季関東大会敗退から3週間、 #銚子商業 二度目の「土手」観戦記
銚子市内およびその近隣(波崎・旭など)の有望選手が、(少なくとも全盛期を過ぎた2000年頃から)拓大紅陵、習志野などに持って行かれている。その状況を土手の事情通に聞いたときは、
特待生など条件面で苦戦していると捉えたが、真相はそれだけではなく、シニアリーグ指導者とのパイプの深さによるものと理解した。
背景は、「実績」に尽きる。
つまり、1年生から活躍できる突出した有望選手を獲得することは難しく(例外は、父・兄がOB)、
育成により開花する可能性のある、ポテンシャル重視のスカウティングが求められるだろう。そしてそのことを理解した動きを既に実行しているからこその春・準優勝だったのではないだろうか。
更に上を目指し、復活を成し遂げるには、この夏に足りなかった課題をきちんと分析し、その精度を高めることが大切だろう。
わかりきったことではあるが、
少なくても2枚看板を作らなければ、連戦を余儀なくされる夏は勝ち抜けない。
新チーム始動;
by 泉中央さん